三層卓子
  • 年代

    朝鮮

  • 材料

  • 寸法

    高132.8、横36.4、縦34

  • 番号

    南山 928

  卓子は各層に本を積み重ねて置いたり、文房用品を置いたりして、装飾効果を出すものである。一層、または一番下の層に開き門を付け、その内側にいくつかの品を置くこともできる。
3層からなるこの卓子は、下側に開き門を取り付けた欌が設けられ、その上に二つの引き出しを設けて収納機能を高めている。このように下側に引き出しが設けられたものは、後代の様式に属する。
この卓子は頑丈な香椿で骨組みを作り、板材は桐を用いる。引き出しと開き門の真ん中には、天然の墨が混入した柿の木を使用しており、左右対称の美しさを活かしている。板中央に水仙装飾の隠穴錠が付けられており、鈎を挿した状態で門を開くことができるようになっている。卓子全体の簡潔な線構成と、抽象的ではあるが、天然の木目の調和が現代的な感覚を見せている。

 韓国の美 -木漆工芸-、李宗碩他編、中央日報社、1981、図132