天文図
  • 年代

    朝鮮

  • 材料

    紙 - その他

  • 番号

    本館 9535

 星座を石に彫った天文図の拓本である。1395年に初めて彫ったものを、石がすり減ってよく見えなくなり、1687年(粛宗13年)に再び彫ったものである。
 天文図をつくるようになった理由と過程などは『増補文献備考』『象緯考』と『書雲観志』によく記されている。星座の図には中心に北極を置き、太陽が通過する道である黄道と南北極の真ん中に赤道を表す。また、目で観察できる星が網羅され、黄道付近の天を12等分し、1,464個の星を点で表示している。
 この図を通じ太陽と月、そして水星、金星、土星、火星、木星の五行星の動きがわかり、その位置によって節気も区分できる。丸く描いた天の中に1,464個の星が描かれていて、下には天文図をつくるにいたった経緯と参与者の名簿が記されている。
 構図上若干の違いがあるのみで、内容は1395年(太祖4年)に初めてつくられたものと全く同じで、説明文には権近の文が載っている。
 全体の構成が最初に彫られたものよりもっと良く立派である。刻石は宝物第837号に指定されている。