土製家屋
  • 年代

    高句麗

  • 材料

    土製

  • 寸法

    高8.3 横14.1 縦7.1

  • 番号

    本館 8543

平安南道平壌市平壌鉄橋付近で出土したと伝えられている。 長方形の四壁に隅進角屋根を葺いた、家屋のような形態をしている土製品である。
 細かな胎土を用い、表面は赤色を帯びる。屋根には一定の間隔で溝をつけて瓦を葺いた形状を表現している。
 四壁の上部には2cmほどの円形穴2つがあけられており、この円形穴の間の壁面中央に1cmほどの正方形の穴が掘られている。これらの穴は、窓と門の形を表現したものと推定される。床面にも径約2.4cm、深さ約4.5cmの円形穴がある。この穴は、土製家屋を何かに差し込むためのものかどうかははっきりしない。
 中国の記録である『三国志』魏書東夷伝によると、高句麗には家ごとに“桴京”という高床倉庫があったという。この土製家屋は、高句麗の桴京をモデルとしてつくられた可能性がある。