黒釉柳斗文壷
  • 年代

  • 出土地点

    新安郡

  • 材料

    陶磁器 - 黒釉

  • 寸法

    高8、口径8、底径3.6

  • 番号

    新安 20362

口縁は丸く巻かれており、頸は少々下に垂れている壷である。頸には白い釉薬が施され、乳頭文が一定した間隔で貼られている。その上端と下端には、横に陰刻線を5条ずつ廻らせ、胴には縦に柳斗文を廻らせた。
胴は袋のような形であるが、底は偏平である。口縁を除いた胴表面には褐色の釉薬を施し、口縁と胴の内部に黒褐色の釉薬を底にまで施してある。また外側の底では胎土が見られている。内側の底には墨で“牙”と書いている。
1976年、江西省青江県にある宋代の墓から出土し、墓の中には乾道7年(1171)頃の12月18日という年度を銘記した墓誌が共に出土した。江西省贛州の七里鎮窯からもこれと同一の磁器が大量に発見された。