白磁鉄砂文盤
  • 年代

  • 出土地点

    新安郡

  • 材料

    陶磁器 - 白磁

  • 寸法

    高3.4、口径12.4、底径7.3

  • 番号

    新安 18356

口縁はわずかに内に抱え込まれており、高台の高い皿で、枢府系白磁に属する。底には鉄画顔料で兎と菊文を描いており、その周りに円を一回り廻らせている。
高台は、外側側面は高いが、底を薄く削ってあるので高台内側の高さは非常に低い。外側の畳付を除いた全面に釉薬を施し、砂を撒いて焼いている。(重ねて焼く際は、器同士が密着するのを防ぐために砂を撒く) 新安引揚品の中には、このように鉄画で文様を描いた枢府系の皿が何点か引き揚げられている。
南宋代の白磁にも鉄画文があり、元代の青白磁にも鉄斑文が見られるが、このように写実的かつ本格的な文様が鉄画で描かれた例は希で、枢府系白磁から青花白磁が発生する前兆と推測することができる。