青磁長頸瓶
  • 年代

  • 出土地点

    新安郡

  • 材料

    陶磁器 - 青磁

  • 寸法

    高30.2、口径10.7、底径11.2

  • 番号

    新安 6734

口縁は喇叭状にひろがっており、長い頸には二重線が廻らされている。胴には4条の帯が陽刻で廻らされており、高台は広くて高く、畳付を除いた全面には澄んだ美しい青磁釉が施されている。口縁の3分の1程が破損した状態のまま発掘され、後に修理された。
この長頸瓶は新安引揚品の中でも典型的な宋代の様式で、特に釉色が美しくて発色が良い。中国では“粉青”、日本では“砧青磁”と呼ばれるものである。胴が蕪形で、日本では“青磁下蕪瓶”とも呼び、あるいは竹の子を連想させるので“青磁筍形瓶”とも呼ばれる。
新安出土青磁の中でも唯一のもので、口縁の形態が少し異なるが、類似な型の長頸瓶が日本に伝えられている。中国四川省逐寧県金魚村で発見された357点の青磁の中からも何点か発見された。しかし、形は少々異なる。