重要
無限に広がる山河の絵(江山無尽図)
  • 年代

    朝鮮

  • 材料

    糸織 - 絹

  • 作家

    李寅文(1745-1824以降)

  • 寸法

    43.8x856.0cm

  • 番号

    徳寿 927

李寅文(イ・インムン)の成熟した技巧が発揮されているこの作品は、山の中で川が分かれ、また合流する美しい大自然の中に繰り広げられる人間の様々な生産活動が描かれた長い巻き絵である。このような素材は国土と民衆を象徴し、また山河のように王朝も永遠であることを祈る意味が含まれている。

李寅文は高所から見下ろすような構図で変化に富む山水を長大に再構成している。洗練された筆致と色遣いは朝鮮後期、金弘道と双璧をなす絵師に数えられた李寅文の巧みな技量が上手く表れている。

表裏には「秋史」と「秋史珍蔵」と押印されていることから、朝鮮末期の代表的な書家である金正喜(キム・ジョンヒ、1786-1856)の所蔵品だったことが分かる。