過去 特別
保存科学、文化財を守る
  • 展示場所

    特別展示室(平常展示館1階)

  • 展示期間

    3월-08-2016 ~ 5월-22-2016

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2016年は、国立中央博物館(館長 金英那)で保存科学が始まってから40周年を迎える年となります。国立中央博物館は、これを記念し博物館の主要業務の一つとして保存科学の役割や機能を紹介するため、特別展「保存科学、文化財を守る」を開催します。
保存科学とは、人類の遺産である文化財がいつ、どこで、何によって、どのように製作されたのかを探究する一方、なぜ損傷したのか、どのように保存・復元すれば良いのかについて自然科学的な方法を応用し研究する分野となります。すなわち、文化財の中に潜まれた情報を調査・分析し、一層安定した状態で保存し後世に伝える役割を果たしています。
国立中央博物館の保存科学は、1976年に第一歩を踏み出してから現在に至るまで公州の武寧王陵、慶州の天馬塚および皇南大塚、扶余の陵山里出土の百済大香炉、光州の新昌洞遺跡地、慶尚南道昌原の茶戸里古墳群、仏国寺釈迦塔内からの文化財など、国内の主要文化財において科学研究および保存処理に携わってきました。
本展は、この40年間、国立中央博物館が文化財保存のためにどのような努力をしてきたのかについて、保存科学の研究方法や復元例、保存環境などの実例を通じて理解できるよう企画してあります。
展覧会のプロローグでは、博物館保存科学において初期の重要文化財復元例を中心とした、過去の保存処理が紹介されています。
第1部では、文化財調査に用いる「光」の原理とその例、韓国文化財の材料と製作技術が見られます。
第2部では、実際の保存処理例より文化財復元活動を理解する中、復元現場の再現を通じて現在の保存処理が見られます。
第3部では、博物館の環境管理について共感するほか、最後に本展で紹介できなかった過去40年間に及ぶ博物館保存科学の活動をアーカイブ資料としてまとめています。