国立中央博物館は、当館の所蔵する中国歴代の書道家たちの名作を盛り込んだ法帖を厳選し紹介するテーマ展示「書道の手本、中国法帖」を開催いたします。法帖とは、手本に成り得る優れた書を写した模写本や拓本などを使いやすく本の形に裝幀したものです。法帖は鑑賞の対象として収蔵・保存する価値を持つのみならず、書道の教材としても使われました。この法帖を通して、大家の書とその流れが後代に伝われ、また不意に原本が失われた場合でもその元の姿が守られたのです。我が先祖たちが大家の親筆のごとく大事にし、学問を磨くように写し続けてきた中国法帖を通して書の美を新たに発見できれば幸です。