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[絵画室の展示交替]竜の年(辰年)にちなみ展示される近世絵画
  • 展示場所

    書画館・絵画室

  • 展示期間

    1월-31-2012 ~ 5월-27-2012

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 ○展示作品:石敬筆「雲竜図」など93

 

 

国立中央博物館(館長・金英那(キム・ヨンナ))は新年を迎え、書画館・絵画室(人物画室、山水画室、花鳥翎毛画室、宮廷装飾画室)の展示品93点を全面的に交替・展示する。リニューアルオープンした絵画室では、朝鮮時代の初期から末期まで、その時代の画壇を代表する画家たちの様々な作品が展示されている。

 

人物画室では檀園・金弘道(キム・ホンド、1745~1806年以降)による中国の故事人物画「西園雅集図」と尹斗緖(ユン・ドゥソ、16681715)の「陳墮驢図」などが紹介されている。「陳墮驢」は趙匡胤が宋の太祖となったという知らせを聞いて喜びのあまり、ロバから落ちたという陳の故事を描いたもので、粛宗(スクチョン、1674-1720在位)自ら自作の詩を絵の上段に端正に書き加えており、その歴史的価値は非常に高い。

 

山水画室では27()より新しく展示された絵画が見られる。朝鮮初期の安堅(アン・ギョン)の作品として知られる「瀟湘八景図」と、安堅の影響を受けた作品である、伝梁彭孫(ヤン・ペンソン、14881545)「山水図」も展示されている。その他にも謙・鄭(チョン・ソン、1676~1759)壷観・李麟祥(イ・インサン、1710~1760)など、朝鮮後期のさまざまな作品が展示されている。

 

花鳥翎毛画室では張漢宗(チャン・ハンジョン、1768~1815)の「魚蟹図8が展示されている。張漢宗は宮廷画家であり、魚蟹画に優れ、この分野の第一人者として認められていた。また、「遊鴨図」で名高い洪世燮(ホン・セソプ、18321884)の「翎毛8幅すべてが展示されており、水墨で描かれた朝鮮の花鳥翎毛の高いレベルを確認することのできる、貴重な企画である。

 

宮廷装飾画室では陳賀図」が展示されている。この作品は正祖(チョンジョ)1783年、父君の荘献世子(チャンホンセジャ)と母君の恵慶宮・洪(ヘギョングン・ホンシ)に尊号を捧げる儀式を記念し、制作させた屏風である。御座を中心に並んだ官員の数、随所に施された金の顔料と華やかな彩色など、宮廷行事絵画の面目躍如たる絵である。

 

辰年えて展示される朝鮮時代の竜の絵も注目に値する。朝鮮時代、竜は厄払いの神通力を発揮する存在として受け入れられていた。石敬(ソク・ギョン)筆「竜図」は如意宝珠を前足で持ち、雲から身の一部を現した竜のダイナミックな姿が描かれている。また、縦横それぞれ2mに達する作者未詳の大型掛け軸「雲竜図、元旦、宮殿や官庁の門などに、厄払いのために貼られたものと考えられる。

 

今回絵画室展示を通じて朝鮮時代絵画わいとを満喫していただきたい。

 

 

雲竜図

石敬15世紀中頃~16世紀前半、紙本淡色、24.6×19.6cm

 

 

竜図

作者未詳、朝鮮、紙本彩色、2m×2m

 

 

陳賀図

1783年、絹本彩色153.0 * 462.4

 

 

遊鴨図

洪世燮、19世紀、119.7×47.9cm

 

今回の展示では洪世燮の翎毛8をすべてが展示されている。とくに中の「遊鴨図」は、水墨の妙を活かし、濃淡を上手に調節してバランスよく描かれており、新鮮な感覚が目を引く。鴨一対川で遊ぶ情景を、上から俯瞰した描写法もまた斬新である。鴨が泳ぐことで起きる水の流れも淡墨で自然に表現している。