○ 展示作品:タゴールの絵画49点および関連図書
国立中央博物館は韓国-インド「友情の年」を記念し、ラビンドラナート・タゴール(Rabindranath Tagore、1861~1941)の絵画作品49点および関連書籍を展示する「タゴールの絵画、The Last Harvest」を開催します。
韓国を「東方の灯火」と讃えたことで今なお韓国人に馴染み深いラビンドラナート・タゴールは、詩集『ギタンジャリ』により1913年、東洋人としてははじめてノーベル文学賞を受賞しました。ですが、彼は詩のみならず、小説、演劇、音楽、舞踊、絵画など多彩な分野において偉大なる芸術作品を残しました。タゴールは生涯の最後に絵画に没頭したが、それは彼の思想がよく表れた「最後の収穫(The Last Harvest)」といえます。
今回の展示は素材を基準に4部に分けられます。
第1部「想像上の動物」では原始美術からインスピレーションを受けた想像上の動物、現実世界では存在しない様々な生物を素材にした作品が展示されています。第2部「風景と花」では、タゴールが自然の形象に次第に関心を寄せていったことを窺い知ることができます。第3部「身振りで物語る人物と劇的な場面」では様々なポーズを取っている人々の絵が展示されています。この時期、タゴールは人間の体を、単なる形象ではなく、物語を視覚的に伝える、劇の萌芽を秘めた存在として捉えました。そして最後の第4部「顔」では、彼の残した様々な肖像が展示されています。
今回の展示により、20世紀のインド文化に多大な影響を及ぼしたタゴールの世界観と芸術世界について、より理解を深めることができるでしょう。
ラビンドラナート・タゴールの肖像
紙に有色インク、1929~30年、ラビンドラ・バーヴァナー所蔵
紙に有色インク、1934年頃、ラビンドラ・バーヴァナー所蔵
紙に有色インク、1931-1932年頃、ラビンドラ・バーヴァナー所蔵
紙にペン、インク、1939年6月9日、インド国立近代美術館所蔵