過去 特別
高句麗の墓室壁画中の人物
  • 展示場所

    考古館 高句麗

  • 展示期間

    2월-24-2009 ~ 9월-27-2009

  • 共有

    Facebook X

高句麗初期の墓室壁画は、様々な人物の登場により、生活の中で行われる多様な活動が見られる。墓室の主人夫婦の肖像、踊りと歌を楽しむ姿、大規模の行列、山と野原を走りつつ狩りをする姿は、壁画で主に扱われるテーマである。

壁画に表現されたテーマと人物は、その時期と地域によって少しずつ違いが窺われる。平壌付近の初期墓室壁画の人物は、右襟に袖の広い服装を着ている。さらに顔の表現は、安岳3号墳(357年)の女主人と侍女の場合、全般的に丸くて頬と顎の豊満な顔立ちに対し、徳興里古墳(408年)の侍女は細長い顔立ちでスカートを履いている。これは雙楹塚や壽山里の古墳壁画のように、美しい姿を誇りつつ行列を作る高句麗の女性たちの姿へと完成されてゆく。

平壌地域より壁画古墳が遅く現われる集安地域の壁画では、殆んどの人々が○模様のある左襟の服装に上着とズボンを男女のみんなが着ている。左衽の慣習は、いわば騎馬文化に馴染んだ社会で認められる北方文化の要素である。角抵塚と舞踊塚に登場する人物の服装は、このように同じ時期の平壌地域と違いが見られるが、顔立ちのみは細長い典型的な高句麗人である。

古墳の主人夫婦も表現上では両地域から違いが窺われる。平壌地域の壁画で人物は神像のような堅い姿勢で正面を眺めているのに対し、集安地域の主人夫婦は日常生活でお茶を飲んだりお話を交わしている姿で表われている。これにより、高句麗において両文化の中心地が持つ文化的伝統に違いのあることが分かる。