過去 特別
泉隠寺掛仏 (宝物 第1340号)
  • 展示場所

    韓国国立中央博物館 仏画

  • 展示期間

    4월-28-2009 ~ 8월-02-2009

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泉隠寺掛仏は、霊山会上図を描いたもので、1673年に制作された。仏画は、一幅の画面に眷属を伴わず、釈迦牟尼仏が単独で登場する最も単純な様式である。幅36センチの麻布15枚をつなぎ合わせた高さ8.94メートル、幅5.67メートルの巨大な画面に描かれている。

降魔触地印に結ぶ釈迦仏は、羅州竹林寺の掛仏(1622年)にも見られるが、この掛仏が座像であるのに対し、泉隠寺の掛仏は立像で描かれており、大衆に熱心に説法する動勢を感じさせる。高く盛り上がった肉髻には、頭頂部の円形の肉髻珠と、中央にある半月形の肉髻珠がある。顔と首には明暗がつけられており、ピンク色で表現された上瞼と頬は、まるで韓国の伝統婚礼時に顔につける紅を思わせる。

画記により、この掛仏の造成と奉安の目的が、王室の平安と、仏法による百姓の安寧の祈願であったことが分かる。なお、仏画の制作当初の寺名は「甘露寺」であるが、いつ寺名が「泉隠寺」へと替わったのかは未だ不明である。掛仏を描いた画員は、敬心、志鑑、能聖の3人である。