過去 特別
マヤ2012
  • 展示場所

    特別展示室

  • 展示期間

    9월-04-2012 ~ 10월-28-2012

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 国立中央博物館(館長・金英那<キム・ヨンナ>)は、2012年現在、世界から注目を集めているマヤ文明を紹介する特別展「マヤ2012」を94日から1028日まで立中央博物館・特別展示室で開催する。-メキシコ、韓国-グアテマラ修交50周年を記念して企画された今回の展示は、メキシコとグアテマラの両国のマヤ文明の遺物約200点を国内に紹介する。「マヤ」をテーマに、メキシコとグアテマラの両国の遺物がこれほど大規模に展示された例は世界的にそれほど多くない。

 

 マヤ文明は紀元前1,500年から紀元後1,500年までの約3,000年間、メソアメリカの熱帯林で花開いた。マヤ人金属機械車輪なども使わず巨大建造物築造アメリカ大陸精巧でかつ複雑な文字体系を持っていた。また、肉眼だけで精密な天体観測記録を行い、それに基づいて非常に正確な暦を作った。しかし、彼らはいきなり歴史の表舞台から忽然と消えてしまったのである。このような経緯はマヤ文明を神秘のベールで覆い隠すこととなり、やがて謎に包まれた文明というイメージが定着するようになった。

 

 今回の展示は、マヤの世界観と歴史という2つのテーマにより分けられている。まず、マヤ世界観のコーナーでは、メキシコユカタン半島から出土した遺物中心、マヤ人がどのように世界認識していたのか、神代理人として絶対的権力を保持していたマヤとはいかなる存在であったのかそして精密天体観測づいて製作されたマヤ暦マヤ予言について展示する。代表的な遺物では「太陽神のキン(Kin)」を表現した香炉、チャック・モール(Chaac Mool)石像、金星の意味の文字が刻まれた石板などである。とくに、太陽神のキンは、人々創造するであり、マヤ人儀式を主管する神として崇められていた。これらの遺物メキシコ国立博物館の所蔵品である。

 

 マヤの歴史を扱うコーナーではマヤ文明の胎動から衰退期に至るまで、マヤ人の生と死に関する遺物を展示する。そしてアメリカ大陸において最も体系的な文字と評価されているマヤ文字についても紹介する。代表的な遺物としては「死神」を表現した装身具、楽器を演奏する人形の笛、マヤ暦が描かれている円筒型器などがある。とくに「死神」の装身具は、マヤ人の優れた工芸技術、そして活発に行われていた螺鈿と玉の交易について推測することもできる。マヤの交易網はマヤ文明を発展させる原動力であった。これらの遺物はグアテマラ国立博物館の所蔵品である。

 

 2012年、マヤは改めて世界から注目を集めている。一部の専門家たちがマヤの碑文の記録を解釈し、世界は今年の201212月に終末を迎えることになるという説を発表しているからである。この説をモチーフにした映画や本の出版も活発に行われている。今年の初め、アメリカのあるリサーチ機関によると、世界の約10%の人がマヤ暦による地球の終末を信じているという発表があった。今回の展示ではマヤ暦に基づいた終末論について、マヤ専門家による最新研究と見解が紹介される。また、マヤ人はなぜあれほど暦にこだわっていたのかについて、かつマヤ暦の真の意味は終末を数えることではなく、新しい始まりを象徴するためのものであることを証明する。

 

 人類の歴史に大きな足跡を残した文明を国内に紹介する世界文明展の一つとして企画された特別展「マヤ2012」は、今まで開催された文明展に引けを取らず、知的好奇心を刺激する楽しい展示になると期待している。

 

 

太陽神キン

 

 

死神

 

 

人形笛

 

 

金星という意味のマヤ文字が刻まれた石板