寄贈仏画 初公開:高麗仏画の白眉、<水月観音図>
本展では、韓国コルマホールディングスの尹東漢会長から最近寄贈された高麗仏画の「水月観音図」が初公開されます。水月観音図は美しい奇岩怪石を背景に善財童子が観音菩薩の許を訪ねる場面を描いた仏画で、高麗仏画の白眉と称えられています。
水月観音は、高麗時代に『華厳経』「入法界品」を典拠とする観音菩薩を描いた仏画を意味します。観音菩薩に「水月観音」という異名が付いたのは、月光が水面をあまねく照らすように、災いに遭った人々が救いを求めると、何時でも姿を現し救済するためです。月光が水面をあまねく照らすように寄贈者の尊い意思がより多くの人々に伝わることを願ってやみません。