丁字形石鋤
  • 年代

    青銅器

  • 材料

  • 寸法

     長22.0、24.0

  • 番号

    本館 14568

 土を掘ったり種をまくために溝を掘る時、そして塊になった土を細かく崩したり、地面を平らに均す時に用いる農具の1つである。平らに加工した粘板岩の両側を割り取って肩部と茎部をつくり、その下側を両面打撃して丸くて広い刃をつくりだした。
 肩部をもつ鋤は、よりしっかりと柄に結びつけることができるようにしたものである。新石器時代後期になると、本例のように肩部がはっきりとした丁字形石鋤に発展した。
 刃部の形と石材は、土を深く掘る道具としては適していない。主な用途は、土を掘るというよりは、土塊を砕いたり土を掻き上げる作業であったと思われる。