蔡龍臣筆 雲娘子肖像
  • 年代

    朝鮮

  • 材料

  • 尺寸

    120.5x62.0

  • 番号

    本館 11644

蔡龍臣(1848~1941)は歴代の王、および高宗の御真影(王の肖像や写真)を制作した人物である。伝統的な画法に西欧の立体感を加味して描き、日帝時代には全国を遊覧し、僧侶の肖像を安置した影堂や祖先を奉った祠廟の肖像を描き写したり、周辺人物の肖像を描いた。当時、その名が日本にまで知られ、1917年には日本に招請され有名な人物の肖像を描いた。
 雲娘子は平安道嘉山の官庁に所属した芸妓で、名前は崔蓮紅(1785~1846)である。27歳の時、即ち純祖11年に起きた洪景来の乱で、勇気ある気骨を見せた女性である。当時、朝廷では彼女の行跡を褒め称え、妓籍から除籍し、田畑まで下賜したという。
 雲娘子27歳の時の姿を連想して描いたこの作品は、他の作品をもとに描いたものと思われる。裸の男の子を抱いている雲娘子は聖母子像を連想させる。顔の表情など、全体的に伝統画法が用いられているが、淡彩による陰影法と服の皺に加えられた立体感などに西洋画法の特徴が表れている。このような折衷様式は朝鮮末期と近代の肖像画で見られ、蔡龍臣の特徴でもある。