大東輿地全図
- 年代
朝鮮
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材料
紙
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寸法
図111×67.5
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番号
本館 9776
金正浩の「大東輿地図」を小縮尺にした全国地図で、縮尺は約92万分の1である。この地図は制作者と制作年代が明らかになっていないが、地図の内容からみて金正浩の作品と推定される。
この地図もやはり「大東輿地図」のように山脈を独特に表現しているが、鋸の歯のように山脈を描き、線の太さで山脈の大小を区分する。そして、山脈と河川を別個にみず、合わせて把握しようという伝統的な山水分合の原理が地形認識の基礎をなしている。河川は単線の道路網と区分するために複線で描く。特に、河川には潮水の影響圏を斜線で表現した点が独特である。
各郡県の正確な位置とともに道路網も詳細に表示し、都からの距離も横に記している。大東輿地図のように軍事的項目が多く含まれている。八道の境界を点線で表示し、地図の余白には国土の形勢を描写した文章が書かれている