金秀哲筆 冬景山水図
  • 年代

    朝鮮

  • 材料

  • 寸法

    119.0x46.0

  • 番号

    本館 281

  金秀哲は朝鮮末期の代表的な異色画風の画家で、新しい感覚を追求し、北山派と呼ばれるほど個性ある画風を確立した。字は士益、号は北山といい、山水および花草図に秀でていた。
 画面の上方には、“渓山は静かで訪れる人がいなくとも、林逋処士の家を尋ねる(溪山寂寂無人間 好訪林逋處士家)”という詩文が記されている。したがって、宋代に世を捨て隠遁したことで有名な林逋の故事を描いた「梅花書屋図」であることがわかる。林逋は和靖先生と呼ばれ、西湖の人里離れた山の中に住み、20年間村へ下りずに鶴と梅花を愛でて暮らし、後代になり多くの尊敬を受けた。
 この作品は金秀哲の他の作品とは異なり、簡略な筆致と単純な形態、鮮明な淡彩が自由奔放に表れず、むしろ端正な気品を見せている。岩や峰の輪郭線は鋭く表現されているが、陰陽を表す皺がほとんどなく、作品上大きな特徴をなす簡潔さが際立っている。淡い墨色を塗り、苔点をつけて装飾的効果を高め、白胡粉を練ってつけた梅花が清らかな感覚を加えている。山中の家にいる林逋は赤い服、橋を渡って訪ねて来た者には青い服を着せることで対比させている。