“徳寧府”銘粉青沙器印花文鉢
  • 年代

    朝鮮

  • 材料

    陶磁器 - 粉青

  • 寸法

    高6.1、口径17.7

  • 番号

    徳寿 6273

“徳寧府”は、1455年から1457年まで端宗に関する仕事を担当していた官庁である。存続期間が短かったために徳寧府という銘文は、粉青沙器の年代推定に貴重な資料として評価されている。内側の面を見ると卍字文といくつかの円、蓮弁文があり、底の中央には菊花文で帯を廻らせ、整然と構成されている。外側の面にも卍字文といくつかの円があり、側面の下側には菊花文で帯を廻らせたが、“徳寧府”と言う文字が側面の中程にある。釉薬の質が多少落ち、文様を施す手法も多少粗忽な印象を与えるが、全般的な文様構成と構図が安定している。特に全面に印を捺して花文様を細かく入れた姿は、印花技法の粉青沙器の特徴をよく表現している。