重要
江戸城に入っていく通信使の行列図
  • 年代

    朝鮮

  • 材料

  • 寸法

    31.0x95.0cm

  • 番号

    新收 1195

「通信使」は朝鮮が日本に送った使節団の総称であり、善隣友好を象徴する外交行事であった。通信使により朝鮮と日本は性理学、文学、医学、美術など様々な分野にわたって活発な文化交流を行った。日本との外交関係は朝鮮時代の初期から始まっており、朝鮮は対日関係を安定させ、対清関係に集中することを目指し、江戸幕府は朝鮮の通信使の訪問を権威の印にした。

通信使は漢陽(現在のソウル)において国王に謁見し、釜山から6隻の船に乗って対馬に渡った。そこから対馬藩主の案内により大阪までは海路を、大阪から江戸までは陸路を利用した。通信使一行は各寄港地で地域の大名より盛大な歓迎を受けた。

この絵には1636(仁祖14)、日本を訪れた通信使一行が最終目的地である江戸城に入っていく様子が描かれている。表向きは日本の太平を祝うという名分であったが、通信使の真の目的は日本の国政を探るところにあった。総責任者の「正使」をはじめ、「副使」、「訳官、「製述(文書の草案を担当)、医員、画員、馬術に長けた「馬上才など、様々な職業の人計475人が通信使として派遣された。