金冠と金製腰帶

金冠は、王族の力と権威を象徴します。この金冠と金製腰帯は、皇南大塚の北墳から出土しました。金冠を飾る3段の木枝形装飾と、2つの鹿角形装飾は、金製の鋲で冠帯の内側に留められています。冠帯の上下の縁には、2本の連続した点文と、1本の波状文が刻まれており、その間には多くの勾玉がつけられています。出土した当時、冠帯の前面には6つの太環耳飾がつけられていました。金製腰帯には、薬筒、魚、砥石、ピンセット、勾玉、小刀などが吊り下げられています。砥石とピンセットは、鉄器製作に用いられた道具で、薬筒は病気の治療と関係しています。勾玉は生命を、魚は食糧を象徴します。