国立中央博物館と東京国立博物館は、韓日国交正常化60周年を記念し、日本美術を新たな角度から鑑賞する特別展『日本美術のとびら―四つのまなざし』を共同開催いたします。両機関は長年にわたって両国の歴史と文化への理解を深めるために密接な交流を続けてきました。今回はその成果をもとに、韓国の皆さまに日本美術をご紹介するという意義深い機会を設ける運びとなりました。
本展は、東京国立博物館と国立中央博物館が厳選した所蔵品62件を中心に、日本美術がもつ外面的な美と内面的な情緒を、目と心で鑑賞していただけるよう構成しました。華やかな装飾性、それと対比をなす抑制の美、自然の繊細な移ろいに対する感動(あはれ)、愉快で機知に富んだ美的感覚(遊び)という四つのまなざしで、日本美術を照らし出します。これらの要素は互いに有機的に繋がりながら、日本人の人生と世界観を反映しています。日本美術の視覚的な魅力にとどまらず、その内面に流れる思惟と感性に迫る機会となることでしょう。四つのまなざしに導かれて日本美術を親しみ深く鑑賞し、さらには日本文化への理解を一層深めていただければ幸いです。
- 展示期間:2025年6月17日(火)~2025年8月10日(日)
- 会場:国立中央博物館 常設展示館 3階 306号
- 展示品:〈小袖 白綾地秋草模様〉など62件