勅命之宝

1897年、高宗が皇帝につき、国号を大韓帝国としながら新たにつくった玉璽の1つで、皇帝の 命令であることを証明するに使用された。金と銀でつくられた。
 ともにつくられた玉璽には、外交文書に使用された“大韓国璽”、褒賞に使用された“皇帝御璽”、高級官吏の任命状に使用した“制誥之寶”、軍隊の統帥に使用した“大元帥寶”などがある。
 日帝によって国権が奪われた後、一時日本に取られたこれらの印信は、解放後に取り戻され、総務処で管理していたが、韓国戦争で大部分がなくなり、現在は“大元帥寶”、“制誥之寶”、“勅命之寶”の3つだけが残っているとされる。
 これらの御宝は伝統的に中国の諸侯国であることを象徴した亀でなく、中国の皇帝だけが使用できた龍を使っていることが特徴である。1897年、皇帝国である大韓帝国の宣布を通じ、清・露・日などの帝国主義列強の露骨な侵奪に、外交的なくさびを差そうとした自主精神と堂々とした自信の反映といえる。

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