筆者未詳 東萊府使接倭使図
  • 年代

    朝鮮

  • 材料

  • 寸法

    81.5x460.0

  • 番号

    本館 8360

 文録、慶長の役で断絶した韓日関係は、1609年(光海君元年)6月に締結された己酉条約で回復したが、この時から朝鮮に来る日本使節団の一行は、以前のように上京して王に拝謁することができず、草梁倭館で王の殿牌(“殿”字を刻んだ木牌)に敬礼することでその代わりとした。
 この10幅の屏風は朝鮮に来た日本使節をもてなすために、東萊府使が草梁の倭館へ向かう場面と、倭館の客舎で使節一行が拝礼する光景などを、時間的構成に従って面を分けて描いたものである。すなわち、1幅から7幅までは輪山の下に位置する東萊城から東萊府使が官員を前に立たせ草梁倭館の設門へ入っていく行列を描き、8幅は日本使節が草梁客舎の庭下から王の殿牌に拝礼する場面である。9幅には朝鮮の訳官(通訳を任された官吏)の宿舎である誠信堂と賓日軒が描かれており、最後の10幅は宴亭大庁での宴会を描いている。