金銅製冠
  • 年代

    高麗

  • 材料

    金屬 - 銅合金製

  • 寸法

    高36.0

  • 番号

    徳寿 5193

3本の立飾が残っているが、中央の立飾は上部が欠けており、その原形は不明である。中央を中心として、左右の立飾は対称形をなす。
 長方形の金銅板の中央には逆ハート形の透孔があり、透孔の内部に三葉文が表現されている。この三葉文には、何かをぶらさげるための1対の孔が上下にあけられている。逆ハート形の透孔の下には、三角形の透孔が1対ずつ(計8対)配された。
 また、はさみで細かくきってから、1つずつねじって鳥の羽毛のように表現した装飾が、立飾の周囲につけられた。こうした製作技法は高句麗的な技法であり、皇南大塚南墳から出土した銀冠と、義城塔里古墳から出土した金銅冠でもみられ、新羅初期の冠と直接的な比較が可能である。