二段柄式石剣
- 年代
青銅器
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出土地点
礼山市
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材料
石
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寸法
長29.6
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番号
新收 343
忠清南道礼山郡で発見された磨製石剣で、剣身と剣柄からなる。柄の中間にめぐる溝により段が生じているので、“二段柄式石剣”とも呼ばれる。
鎬が柄のすぐ上までのびており、鎬の左右には縦方向に長い血溝がほられている。血溝は、刺した石剣を抜きやすくするものであるとされるが、実際にはそうした機能を果たせないとする見解もある。
石剣が住居址から出土した場合、刃部に摩耗した痕跡がみられたり石剣を再加工した例があることなどから、実際に用いられたと判断される。しかし住居址以外で出土した場合には、実用的なものよりは装飾的な形状をもつものもある。
実用品である場合、武器類あるいは生活用具だと考えられる。しかし、石剣が相手を傷つけるほどの威力があるとは考えがたいので、武器というよりは生活用具として多く用いられたとみる見解もある。
この見解では、主に刃部の側縁に摩耗した痕跡がよくあらわれることから、対象物を切るのに用いられたことを想定している。本例のような形態の石剣は、青銅器時代の前期に多くみられる。