白磁象嵌“太一殿”銘托盞
  • 年代

    朝鮮

  • 材料

    陶磁器 - 白磁

  • 番号

    東垣 53

『東垣李洪根蒐集名品選』陶磁編 図57

盞は口緑部が若干内側にすぼまっていて、両側面には盞をつかんで持てるように耳がついている。全体的に緩慢な曲面をなしている。
盞にある文様としては、外面の上下に各々二条の線を廻らせて、中央には左右に広がる唐草文を簡略に施した。高台は比較的高い方で、畳付は内側に斜めに削ったが、砂まじりの耐火土の小塊がついている。
托は周縁が外側に広がった低い皿の形だ。内側に“太一殿”という文字が象嵌されているが、これは当時中央や地方に設置された道敎廟を意味する。高台の內底には“十”という文字が刻まれていて、盞のように砂まじりの耐火土の小塊がある。
釉薬は黄色を帯びた白色釉薬で、盞と托ともに比較的薄くかけられた。盞には全面に均等に細かくひび割れた貫入が見られる。