2014年3月 書画館展示のリニューアル―新しく公開する, 先人の足取り
  • Date2014-03-28
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○ 展示会場:国立中央博物館書画館書芸室∙絵画室∙仏教絵画室
○ 展示作品:ユニークな肖像など82件209点
 
国立中央博物館(館長 キム・ ヨンナ)は、今年初めて収蔵品から厳選した書画作品を新しく公開する。
書芸室では朝鮮時代半ばに流行っていた先人の書体を鑑賞する機会を提供する。成宗と宣祖の宸筆、韓濩(ハン・ホ)の書、宋浚吉(ソン・ジュンギル)の書により、松雪体が朝鮮化していく過程、草書体、石峰体及び両宋体の流行をご覧いただきたい。
そのほかにも、「砥柱中流碑」の拓本は、ソンビ(士人、学者)の備えるべき志操と精神を反芻する興味深い内容となっている。
絵画室では、朝鮮初期から末期にかけて制作された多様な作品に出合える。
風俗画の中では、金弘道(キム・ホンド)の「畑打ち」と「弓射り」、申潤福(シン・ユンボク)の「長衣をかぶった女人」と「チョネ(被衣の一種)をかぶった女人」を公開する。
山水画は、文淸(ムン・チョン)の「桜閣山水図」を初めとする宝物第868号の「薇院契会図」(1540年)、鄭敾(チョン・ソン)と李寅文(イ・インムン)の真景山水画及び南宗画、金秀哲(キム・スチョル)の異色画風を鑑賞することができる。
人物画では、高麗時代の流れをくむ作品である「李穡の肖像画」、18世紀に制作された「成寿雄の肖像」により顔の描写法や陰影表現などを理解することができる。
花鳥・翎毛画の中では、16世紀の女性画家である申師任堂(シン・サイムダン)と19世紀の竹香(ジュクヒャン)の「花卉草虫図」などが公開される。
宮中装飾画・民画では、金得臣(キム・ドゥクシン)の「郭汾陽行楽図」と「冊架図」、「虎猟図」などを通じて富貴栄華と五福を祈願する上流層の文化が、長寿と出世への願いが込められた民画に影響したことを理解できる。
仏教絵画室では「霊山会相図」、「地蔵十王図」、「甘露図」など礼拝のために制作された仏画のみならず、儀式用の仏画を紹介する。
信仰と儀式の内容が反映された仏画を通じて、安全と幸せを祈願した朝鮮時代の人々の死生観を確認し、儀式の手順に従って定例化した仏画を多角的に鑑賞することができる。
今回、初めて公開される作品としては、まず南人の党首でありながら篆書の書聖と呼ばれる許穆(ホ・モク)の印章、華城の昔の姿と正祖の華城行幸を通じて王室の風俗・文化を確認することのできる「華城図」、18世紀の画家である宋祥来(ソン・サンレ)による「墨竹図」、19世紀の許瑩(ホ・ヒョン)の 「花卉図」、崔禹錫(チェ・ウソク)の「器皿折枝図」のほか、「地蔵十王図」などが注目される。特に「地蔵十王図」は女官が王室の目上の人のために特別な祈願所に奉安し、極楽往生を願った作品である。女官.女官.
国立中央博物館の書画館にて行われる今回の展示会は、様々な作品を存分に鑑賞するとともに書画の美しさを堪能できる場となると期待される。
 
 

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